2006年05月28日23時10分11秒

ごーごーさんご [ 5秒で読もうと思えばできなくもないもの ]

結界師 (8)小学館田辺 イエロウこのアイテムの詳細を見る


チャット三語「あめ、ばっ、かり」。なんかよろよろと5つばかり書きましてん。


1.雨ふらしは、罰金刑をくらって、雨を降らすことをとがめられた。けれど仮に罰金にならなくてももう彼は雨を降らせない。だって彼の降らせた雨でできたため池は浮かんだ動物たちの死体で臭かったんだもの。

2.飴色に溶けた私の右腕を治すために、私は魔女の仮の宿に向かう。魔女は成型師だ。彼女は魑魅魍魎の跋扈するアウレスト山に住む。なぜだか職人は高山に住みたがる

3.いろんなことを抜粋して話すと、私は水面をついと走るあめんぼのようなもので、花梨の実を首が明後日にむきそうなほど眺めていたのだけれど、ついぞ訪れぬ実が落ちるということに執心した結果、ひっくり返ってぶくぶくと沈んでしまった。

4.抜歯した歯茎が随分と痛むので、夕空を飛ぶ雁に思いをはせた。窓からみえる雁たちの姿が、私を違う世界に誘った。私は雁になる。雨の日も風の日も、雪の日も月の凍る日も世界人類が核の雲の下で滅びる日も、私は飛び続ける。だって私こと雁には歯がないから、咀嚼する痛みはよくわからない

5.抜刀した憲兵が、私を見る。正眼の構えである。エイヤ、の気合とともに私は袈裟懸けに右肩から左腰にかけて切り裂かれる。二つに分断されて、ずんと地面に落ちる私の片方。憲兵は狩りの欲情に目を潤ませながら、任務とかイデオロギとか役目とか殉教とか意味不明の言葉を片仮名で並べる。私の血は土壌に吸い込まれ、やがて太陽に蒸発されて空に上る。空で他の血や涙と一緒に、雲を形成し、地面に降る。聖人にも、くだんの憲兵にも、平等に私は降る

Posted by kakimi at 2006年05月28日23時10分11秒 | コメント(0) | Trackback(0)